風と光と暮らす家

吹抜・回遊動線・高天井・テラス・坪庭・ロフト・SE構法・2階建て

計画地は都内の比較的ゆったりとした住宅街(第一種低層住居地域)の、引込み道路の先にあり、正形の敷地には北側の二辺から高度斜線(5m+0.6/1)がかかります。
耐震性、明るく風通しの良いこととともに、生活時間やライフスタイルの違うそれぞれの家族と愛猫が快適に、安心して暮らしていけることが求められました。
住まいにはLDKと水廻りとともに、四人家族それぞれの独立性の高い個室があります。それらを繋ぐ中央の吹抜けた玄関ホールは、客を迎える場所であるだけでなく、家族の繋がりを意識する空間であり、また、それぞれの家族のプライベートな空間と時間を充実させる役目も担っています。

DATA

所在地  東京都杉並区
家族構成 夫婦+子供2人
竣工   2015年4月
構造規模 木造 2階建(SE構法)
敷地面積 145.92m2(44.14坪)
建築面積  72.53m2(21.94坪)
延床面積 128.76m2(38.94坪)
設計監理 設計事務所アーキプレイス
構造設計 NDN(エヌ・ディー・エヌ)
施工   吉真建設株式会社
備考   温水式床暖房(TES)
写真   大沢誠一(OS)+Archiplace(AP)

設計・工事経過ブログ

風と光01_003
外観  外壁はコテ跡を生かした左官と人工的なガルバリウムサイディングの組合せ  奥に長男室に面した猫を遊ばせるコート(南)がある(OS)

風と光02_sIMG_8765
外観見上げ  中央はデッキ南の開口で、右は庇の役目をもたせたリビング高窓の開口(AP)

風と光03_3067
玄関ホール  アート作品を飾るギャラリーのような空間  床は光沢のある磁器質タイルで床暖房入り(AP)

風と光04_023
スケルトン階段のあるホールは吹抜のゆったりとした空間で、正面(北側)の坪庭には光が差し込んでいる(OS)

風と光05_026
玄関見返し  左には鏡張りの、右には白い収納を設けている(OS)

風と光06_3070
長女室の入り口側を見る(AP)

風と光07_020
ホール  玄関側を見る  階段を上がり下りするときに空が見える(OS)

風と光08_024
正面(北側)の坪庭には浴室の窓も面しているため、ガラスに半透明のシートを貼って視線をコントロールしている(OS)

風と光09右_033
[左]正面(北側)の坪庭に光が差し込む(OS)  [右]洗面室  猫の入室を制限しつつ自然換気できるように、引込み戸の上に開閉できる欄間を設置(OS)

風と光10_028
和室 ご主人の寝室  珪藻土仕上げの壁と杉柾目突き板合板の天井 床の間と押入れが左右にある(OS)


地窓の障子を開けると坪庭が見える(OS)

風と光11_021
階段から吹抜のホールを見る  2階はホールの周りをめぐる回遊動線を設けている(OS)

風と光12_3113
水のような表情のクラフトグラスと木格子の壁がLDKとホールを緩やかに仕切る(OS)

風と光13_8444
階段からリビングを見る  右側にデッキ(南)(AP)

風と光14_008
LDK 理想の生活を考えて建主の方と一緒に検討を重ね、リビングとダイニングの間にアイランドキッチンを配置したプラン(OS)

風と光15_004
天井高さはリビングとキッチンは3.4m、ダイニングは2.2m  段差部分の高窓(電動)を開けると爽やかな風が流れる(OS)

風と光16_013
ダイニングからリビング側を見る  キッチンの作業スペースの床はタイル貼(OS)

風と光17_014
ホールの上部にはLDK側から使う天井高さ1.1mのロフトがあり、あまり使わないものを仕舞っておく納戸として利用(OS)

風と光18_016
リビング  壁一面にAV収納を造作  高窓と地窓は広がりと明るさをもたらし、空や庭の緑が見える(OS)

風と光19_3079
ガラス格子はお気に入りの本や思い出に品を飾る棚を兼ねている(AP)

風と光20_3092
ダイニングキッチンのペンダントライトは「線香花火の炎を象った」という陶器製(AP)

風と光21右_012
[左]アイランドキッチンは軽食もとれるカウンター式(OS)   [右]ダイニングテーブル横の出窓は隣地の緑を借景(OS)

風と光22右_3100
[左]2階の回遊動線上にある奥様の洗面コーナー(AP)  [右]デッキ(北)  床はファイバーグレーチング製で1階の坪庭に光を届ける(AP)

風と光23_031
2階の洗面コーナー  間接照明を組み込んだ収納付き三面鏡の上下は奥様お気に入りのガラスモザイクタイル貼(OS)

風と光24_030
テラス(南)に面した奥様の寝室  コンパクトなデスクと本棚を造り付け(OS)

風と光25右_032
[左]ご主人の書斎 デスクはタモ材の接ぎ板(OS)   [右]長女室  緑の見える地窓とお嬢様の好みの色合いで仕上げたインテリア(OS)

風と光26_3160
長女室からも楽しめる小庭  ご要望の「妖精が出てきそうな庭」をテーマにしている(AP)

>>設計事務所アーキプレイスの住宅の事例
>>クリニックの事例
>>ビル・集合住宅の事例
>>リノベーションの事例
>>その他の事例

  • 掲載
  • 模型
  • 建て主の声
  • 設計・工事経過ブログ










<建て主の方の許可を得てhouzzのレビューを掲載させていただきました>
ここ数年来、都心では猛暑が加速し、それまで十数年間住んでいた住宅では夏場の暑さが年ごとに気にかかるようになりました。頻発する地震への備えも考え、今度こそ快適で安心できる住まいを作ろうと夫婦で話し合い、ネットで信頼できる建築家を探しました。施工例などを参考に絞った中で、施主の思いに応える丁寧な家づくりとアイデア溢れるセンスのよさに惹かれて、アーキプレイスさんに設計をお願いすることになりました。私たちの希望するSE工法を手掛けていることも決め手の一つでした。
設計の過程では、施主側の多すぎる要望を整理しつつも、できるかぎり叶えようと努力されているお二人の姿に好感を覚えました。細かなプランの変更や現場での作業の遅延にも適切に対処していただき、信頼の置ける家づくりができたことを大変うれしく思っています。おかげさまで以前の家とは比べものにならない、安心かつ快適な住まいを手に入れることができました。リビングの高窓から入る日差し、隣地の景色を切り取る窓、地窓から植栽の見える和室、そして坪庭に続く玄関ホールの佇まいーーどれも日々の暮らしに鮮やかな彩りを添え、私たちの今後の人生をよりいっそう豊かにしてくれるものになりました。

<アーキプレイスからの返信>
ご丁寧なレビューを頂きましてありがとうございます。
はじめてお会いした時に美術館のようなエントランスというご要望が印象的でした。
都内の住宅街で単純に窓を設けることが出来ず、高窓や地窓、壁で囲ったテラスに開いた大きな窓を計画しました。上棟のときに近隣を確認しながら窓の位置を変更したりしたことを思い出しました。楽しんで頂けているようで、また、快適にお過ごしとのこと、嬉しく思いました。
また、LDKの並びにより生活スタイルが変わるため、いろんなバリエーションを検討し、Nさんらしい今まで経験のない配置が生まれたことは、家づくりにおいて先入観をもたず要望に向き合うことの大切さを改めて感じたプロジェクトでした。

PAGE TOP