18坪の台形敷地を有効活用した事務所ビル。台形の敷地の短辺側に最小限の大きさで入口と階段室を設け、長辺側に最大限の事務所スペースを確保した。事務室はワンルームとして、長辺の長さを活かした広がりが感じられる室内としている。東側はカーテンウォールで街に対して開きながらシャープな光を取り入れ、西側はガラスブロックを使い、閉じながらも柔らかな拡散光を室内に取り入れている、建物にやわらかな影を落とす街路樹は、各階での借景となり室内に彩りと生気を与えている。台形短辺を奥行とする門型のフレームの外観は、駅からの人の流れを迎えるゲートのように、街路樹の奥で力強く立ち上がっている。

DATA

埼玉県飯能市
竣工　2001年4月
構造規模　RC造3階建
敷地面積　60.72m2
建築面積 　42.40m2
延床面積　119.03m2
施工　前久保建設（株）
構造　筬島建築構造設計事務所
絵画　アランウエスト
撮影　小林浩志