大きなテラスの小さな賃貸住宅(杉並区)

賃貸住宅・テラス・傾斜地・傾斜天井・木造2階建て

三角形の敷地に建てる2住戸の賃貸住宅。北側には同じオーナーの賃貸住宅(アパート)があり、その日当たりを損なわない計画が求められました。周辺環境を読み込み、ほぼ同じ大きさの1階と2階のボリュームを横にずらして重ね、ずれた部分の1階には共用のポーチを2階にはテラスを設けています。1階住戸は傾斜した敷地に合わせて床レベルを設定し、天井の高い居室を東側に開いたプランです。2階住戸は専用の螺旋階段で上がり、傾斜天井で南側と東側に開いたプランです。それぞれに専用の大きな外部空間(テラス)を設けることで、床面積以上の広がり与え、都会の密集地でありながらアウトドアの生活を楽しめるという魅力を加えています。既存アパートとの間には塀を設けず、自然の木立のような風景をめざして、樹形の柔らかい常緑樹と落葉樹をランダムに植えました。

DATA

所在地  東京都杉並区
竣工   2019年3月
建物形式 共同住宅(2戸)
構造規模 木造2階建て(在来構法)
敷地面積 100.91m2
建築面積 41.55m2
延床面積 72.83m2
設計監理 設計事務所アーキプレイス
構造設計 アーキプレイス+ポラテック
施工   (株)小山工務店
備考   充填断熱通気工法

設計・工事経過ブログ


南側外観  西から東にかけて緩やかに傾斜した三角形の敷地に建つ[S.Osawa]


1、2階の住居共に大きな専用テラス付き[S.Osawa]


南西側外観 既存の賃貸アパート側への日差しを遮らないように北側を低くした傾斜屋根[S.Osawa]


傾斜した敷地の高い方に設けた建物の入り口  1階は窯業系サイデイング、2階はカラーベスで外壁の色とテクスチャーを変えている[S.Osawa]


既存の賃貸アパートとの間には常緑樹(常緑ヤマボウシ)と落葉樹(アオダモ)を植えて、居住環境を高めている[AP]


2住戸の賃貸の共用ポーチ  壁には宅配ボックスとポストを埋め込み[AP]


建て主の方が知人に製作してもらった陶板の表札[AP]


2階の住戸へは専用の螺旋階段で上がる  玄関床は自転車も置けるようにタイル貼[S.Osawa]


階段途中の窓から玄関にも光が入る[S.Osawa]


螺旋階段詳細[AP]


螺旋階段を上がり引き戸を開けると2階住戸のDK+寝室[S.Osawa]


天井と床はラワン合板のざっくりした仕上げ  専用テラスのある東側を見る[S.Osawa]


DK+寝室の北側を見る  ミニキッチン(IH/W1200×D600)横は水回りへの入り口[S.Osawa]


大きな窓を設けた南側を見る  右側にクローゼット収納[S.Osawa]


窓上部には間接照明を組み込んだカーテンボックス[S.Osawa]


階段室の天井までラワン合板仕上げ  引き戸は天井にレールのない納まりで一体感を強めている[S.Osawa]


ワンルームのDK+寝室は、カーテンでエリアを軽やかに仕切れるようになっている[AP]


カーテンを閉じたところ[AP]


夕景 クローゼット収納側を見る[S.Osawa]


床のラワン合板は、あえて色目を揃えず、本来の素材感とランダムさを生かしている[AP]


[左]左の引き戸が水回りの入り口[AP]
[右]洗面室 化粧鏡と洗面カウンターと洗濯機置き場   左はトイレの入り口[S.Osawa]


[左]トイレ 便器は手洗付きで、片側の壁はアクセントカラーに[S.Osawa]
[右]浴室 換気乾燥暖房機付きの1216サイズのユニットバス  どこからも覗かれないので窓を開けて入浴できる[S.Osawa]


2階の住戸の専用テラスには、ボタニカルライフに対応できる外用のシンクを設置[S.Osawa]


[左]2階住戸の専用テラスの夕景  外用シンク横に浴室の窓が見える[AP]
[右]窓上にはスチールの庇


[左]1階住戸の玄関  壁は珪藻土仕上げ[S.Osawa]
[右]玄関から通路を見る  正面は水回りで、左の階段を下りるとDK+寝室[S.Osawa]


[左]洗面室を通して浴室(UB1216)を見る[S.Osawa]
[右]トイレには吊り収納とニッチ付き[S.Osawa]


[左]通路の玄関側を見る[S.Osawa]
[右]通路から、床が60センチ下がったDK+寝室を見る  奥に専用のテラスが見える[S.Osawa]


DK側から寝室側を見る  左奥はクローゼット収納[S.Osawa]


外の専用テラスはウッドフェンスで囲まれている[S.Osawa]


DK+寝室から通路側(引き戸を閉めたところ)を見る。[S.Osawa]


DK+寝室の天井は2.7mと高くなっている。[S.Osawa]


寝室側からDK側を見る  中間の鴨居にはこれからパネル間仕切り(アコウォール/タチカワブラインド)が入る[S.Osawa]


専用テラスは約1.9mの高さのウッドフェンス(メルパウ材(105×30))で囲っている  シンボルツリーは常緑ヤマボウシ[AP]


入居者が緑も育てられるように、専用の屋外水栓を設置[S.Osawa]


東側外観夕景 住戸内は道路の歩行者から見えにくくなっている[S.Osawa]


南東側外観夕景[S.Osawa]


南側外観夕景[S.Osawa]


既存のアパートとの間に、柔らかな樹形の木をランダムな配置で植えている[AP]


板塀の手前は常緑ヤマボウシで奥に見えているのは落葉樹のアオダモ[AP]


既存のアスファルトを残して植木部分のみに穴をあけ、その足元に自然石をひょうたん型に設置  奥は常緑のヤマボウシで手前の3本は紅葉も楽しめるアオダモ[AP]

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