室内化したテラスを持つ家

テラス・スキップフロア・高天井・防音室・借景・SE構法・3階建て

子育てを終えたご夫婦が日々の生活を大切に暮らしていく終の住まいです。 生活の中心となる2階では、南東に設けたテラスを囲むようにリビングとダイニング配置。テラスは穴を開けた屋根や壁に囲まれたより室内化した屋外空間で、周囲の視線を気にすることなく、自然に触れる機会を増やし、季節の移り変わりを身近に感じながら暮らしていくための装置になっています。 1階には仕事場となる音楽室があり、この音楽室によって生ずる2階の床段差、3階と繋がるリビングの吹抜、西側の緑の景観を取込む展望テラスによって、空間の多様性と連続性がある木造3階建ての住まいです。

DATA

所在地  東京都国分寺市
家族構成 夫婦
竣工   2015年12月
構造規模 木造 3階建(SE構法)
敷地面積 139.52m2(42.20坪)
建築面積  65.90m2(19.93坪)
延床面積 142.39m2(43.07坪)
設計監理 設計事務所アーキプレイス
構造設計 NDN(エヌ・ディー・エヌ)
施工   匠陽
防音室  アコースティックエンジニアリング
造園   TOKUZOU
備考   温水式床暖房(TES)
写真   大沢誠一(OS)+Archiplace(AP)

設計・工事経過ブログ

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2階建ての白い箱と3階建ての黒い箱を組み合わせた外観(OS)

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外観遠景  3階のテラスの開口が見える(AP)

室内化03_005
道路側の黒い箱の外壁はガルバリウム鋼板の一文字葺き  道路際の植栽とポーチ灯が通りに彩りを加える(OS)


[左]玄関ポーチは素材感を生かしたモノトーンの仕上げ(OS)  [右]玄関ポーチから玄関内部を見る(OS)


[左]スチールの玄関扉は溶融亜鉛メッキのリン酸処理(AP)  [右]玄関ポーチ廻りの床の材料詳細(AP)

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玄関からはポーチを通してシンボルツリーが見える  内外の床を同じタイル仕上げとすることで広がりを生み出している(OS)

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玄関の階段は吊り材で浮かせることで軽やかに  正面には下足入れなどの収納(OS)

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鉄筋で吊ったスケルトン階段と箱階段を君合わせている(OS)

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完全防音した音楽室  庭の見える窓も入り口扉も二重になっている(OS)


[左]木の階段板と無機的なタイルの対比(AP)  [右]シンプルを目指した階段と手すりのディテール(OS)

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細さを追求した階段手すりのディテール(AP)

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ダイニングから、2段上がった位置にあるリビングと室内化したテラスを見る(OS)

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ダイニングからリビングと室内化したテラスを見る  左には階段が見える(OS)


室内化したテラスはリビングから段差なく出入りでき、ダイニングからは座るとちょうどいい高さ   キッチン腰壁の前にダイニングテーブルを置く(AP)

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キッチンの腰壁はステンレスバイブレーション仕上(AP)

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リビングと室内化テラスは段差無く大きな窓でつながる  白い壁と濃いブラウンの床の色揃えることで、内外の連続感を強めている(AP)


室内化したテラスには大きなプランターを置いている(AP)

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リビングは天井が高くレッドシダーの板張り  上部中央の人が立っているところに3階テラス  右の高窓を開けると風が抜けていく(OS)

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リビングは室内化したテラスを介して外と繋がることで守られた場所になる(OS)

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壁や庇で囲まれた室内化したテラスはLDKに明るさと安心感をもたらし、自然と住まいの繋がりを強める(OS)

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リビングからダイニング方向を見る  上部には3階の寝室が見える(OS)


[左]キッチンは対面式でガスコンロは背面に  床はDKともにタイル貼(OS)   [右]キッチの奥にはデスクと本棚を造作した家事コーナーがある(OS)


[左]家事コーナーから室内的な物干テラスを通って洗面室へ続く動線(AP)  [右]洗面室から家事コーナー側を見る(OS)

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上り下り時にリビングの様子がわかる階段から3階の寝室を見る(OS)


[左]階段からは3階テラスを通して遠くの木立が見える(OS)  [右]寝室と階段の間は引き戸で閉じることもできる(OS)

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3階からリビングが見える  開口にはガラスが入っている(OS)

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室内化テラスを上から見る(AP)

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室内化テラスの夕景(OS)

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ダイニングとリビングには40センチの床段差がある(OS)

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リビングの壁は柔らかな間接照明で照らされる(OS)


夕暮れ時のリビングと、ダイニングキッチンや3階との空間のつながりを見る(OS)

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外観夕景  中央がmファイバーグレーチングがはまった物干テラスの開口(OS)

室内化32_012
南の庭の夕景(OS)


[左]ポーチ夕景(OS)  [右]シンボルツリーは木肌が美しい(AP)

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焼き杉板の木目をコンクリートに転写した庭の土間コンクリート(AP)

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<建て主の方の許可を得てhouzzのレビューを掲載させていただきました>
50代になり、子育てや親の介護等、ライフステージが次の段階を迎えたため家を新しく建築することにしました。建築家の知り合いも皆無だったため、ネット検索で設計事務所を探しました。
ホームページの作品集が気に入ったこと、事務所が打ち合わせの際にアクセスが良い、という理由からアーキプレイスさんにお願いしました。また、そのフロアプランも決め手の一つになりました。現地に足を運び、住宅建設予定地の周りの環境を確認し、施主が快適に住める住宅を周りの環境を鑑み、フロアプランに落とし込む過程にも誠実さやち密さを感じました。
設計にあたっては、私共はテラスがあることを条件の1つとしていました。最終的に、リビングの延長としての室内化したテラス、グレーチングで目隠しをした物干し用のテラス、3階寝室横の小テラス、と3つのテラスを作りました。少しの屋根を付けた室内化したテラスはその広さからテラスでくつろげる楽しさを与えてくれるだけでなく、夏の暑さ、冬の寒さが緩和されるという嬉しい利点もありました。それは生活してみないと分からないことでした。また、少し屋根を付けることによって、窓ガラスの汚れ防止にもなっています。4年経つ現在も快適にクリーンに住むことができています。
アーキプレイスさんとの設計から建築完成までのプロセスは、大変楽しく、安心して家づくりを体験することができました。今でもアーキプレイスさんに設計をお願いして本当に良かったと夫婦で話すことがあります。

<アーキプレイスからの返信>
ご丁寧なレビューを写真付きでいただきありがとうございます。
設計時にいただいた階段のイメージスケッチや収納の緻密なスケッチ、事務所での材料選定や現場での色決めなど当時が思い出されました。
一緒に考えて丁寧に作っていくことで、建て主の方の個性が感じられる住まいになり、私どもにとっても楽しい家づくりでした。
それそれに役目を持つ3つのテラスを計画しましたが、四周に庇を出した室内化したテラスは、心地よい良さとともに夏の暑さ対策や冬の寒さの緩和に想像以上の効果をもたらしてくれているようで嬉しく思いました。

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